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  • 森のオフィス

蜂退治から胃袋に入るまで

最終更新: 5月14日

森のオフィスは、建物の近くを文字通り森に囲まれています。普段は自然豊かな環境のおかげで仕事がはかどるのですが、良いことばかりではありません。なんとすぐ近くの建物の軒下に大きな蜂の巣が出来ていたのです。そのサイズはなんと酒屋の杉玉並! ジェットタイプの殺虫剤でも届かず、逆に蜂を刺激してしまい大変なことになりました。


そこで業者さんに駆除してもらったのですが、業者さんも「今シーズン駆除した中でも最大だよ!」と驚いていました。割ってみると8階層ができあがっており、かなりの数の蜂が暮らしていたことになります。移住者にとってこんな機会はなかなか無く、作業そっちのけで駆除の様子を見守ります。


「これは黄色スズメバチだね」



業者さんの蜂講座が始まりました。蜂の生態、雄と雌の見分け方、巣の材料と作り方など非常に面白く、少年時代に戻ったような気分になります。特に幼虫と成虫の食べるものには驚かされました。働き蜂が狩ってきた小型の虫は主に幼虫が食べ、成虫は幼虫が分泌する体液を主食とするのだそうです。だから蜂は巣と幼虫を大切に守るのですね。


「これ食べようよ!」



利用者の一人が声を上げました。全員に緊張が走ります。その場に居るほとんどが昆虫食を経験したことがありません。でも高タンパク食で重宝されるという知識だけはあります。業者さんも「食べるなら幼虫よりさなぎのほうがうまいよ」と続き、だんだん怖さより興味が勝っていきます。気がついたら、一心不乱にさなぎをほじくり出す姿が・・・。



「バター炒めにしようか。素揚げに塩でも美味しそう」



紅一点の女性利用者も加勢します。できあがった料理は、見た目はともかく香りは美味しそう。特に素揚げは小エビのようにも見えます。みんな恐る恐る箸を延ばします。



「・・・・・・いけるね」


蜂の子自体に味はなく、幼虫はたとえるなら「味のしないイクラ」。素揚げのさなぎは食感まで小エビそっくり。だんだん慣れてきて、気付いたらお皿が空になっていました。しまいには「来年は巣が出来たら大きくなるまで放置しようか」なんて冗談が出るほど。


長野には蜂以外にもイナゴや蚕など昆虫食の文化がありますが、土産物屋で佃煮の瓶があっても見て見ぬ振りをしてきました。でもちょっとした勇気で地元の文化に触れられるんですね。貴重な経験が出来ました。

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